【知らぬは損】組織マネージメントを知る【人事編】
皆さんは人事の仕事とはどういったものがあるかご存知でしょうか。
人材開発、人材雇用、人事評価といった社内外を問わず、人に携わる分野を受け持つのが人事の仕事です。しかしながらその本質は組織をマネージメントする事にあると考えられます。昨今の企業では、職務分掌を全うすることに意識を向けている人事が増えているように感じますが、ただ作業をするだけでは正しく人事と呼ぶことはできません。
本日は改めて人事にはどういったことを求められているのか、人事の目線からみる組織マネージメントという点について3つお話させて頂きます。
人材プランニングをする
はじめにもお話しましたが、近年では無計画な人材開発や人材雇用を行い、状況共有もしていない人事を見かけることがあります。そのままでは、会社にとってあらゆる無駄を生み出す可能性が芽生えてしまいます。
初めに、人事が組織をマネージメント(人事マネージメント)するためには企業の経営目標、経営方針と比較し、営業部の強み、弱みからどういった要素が不足しているのか正確に割り出すし、その上で人材の採用と教育の方向性を導き出さなければなりません。
採用の場合、求めている人材にマッチする人材会社との付き合いを考える必要があります。不必要に人材会社を増やすことは人事マネージメントに掛ける時間を大幅に減らしてしまう為、適度な社数の中から紹介をもらう方が年間で見た場合、高いタイムパフォーマンスを発揮できます。
教育の場合、要素補充の為にどういった施策が必要なのかを考える必要があり、従業員の協力も必要不可欠の為、一度理解を得てもらう時間を設けましょう。その上で必要な人材に必要な研修等を行います。全従業員に受けさせるような状況もあるでしょうが、稀な事であり、計画的にスケジューリングをする必要があります。
また、組織図を見直した際に人事異動の可能性もありますが、可能である範囲で積極的に人事配置を組み替えることも視野に入れても良いでしょう。会社の無駄をなくし、長所を伸ばしていくという目線が人事には必要です。
適切な評価を行う
上記の場合、場合によっては大規模な組織改革を行うことがあり得ます。その際考えるべきことは、組織改革の結果をどう評価するかという事です。例えば組織変更を行った結果、大きくモチベーションを損なう従業員もいるでしょうが、それが適切な配置であり、順当に結果を残すようであればそれに伴う評価は必ず必要です。普段の人事評価に加え、感謝の一言を添えるだけでも従業員は十分にモチベーションを上げることでしょう。そういったメンタル面でのモチベーション管理も人事には求められます。中途で採用した人材にも上司だけでなく人事も関わっていくべきだし、既存の従業員にも適度な距離感を常に持つべきです。企業の中には疲労や無気力を感じる人事を見かけることもよくありますが、そのような状態では会社はいつまで経っても企業目標を達成できないし、より大きな高みを目指すことも難しいでしょう。
人事は人事自身にも適切な評価と改革を重ねていく必要があります。
従業員への共有
人事マネージメントを行う際には従業員への定期的な情報共有も重要なことです。
例えば
「経営目標に対して○○といった課題点があるので、○○という施策を行います。」
「施策の結果、現状は○○です。○○しましょう。」
といった細かい状況共有の上で人事マネージメントは成功します。
週に一度でも報告の場を設ければ、常に従業員の頭にも情報は残っていくし、より協力的になります。そういったことの積み重ねがあって、リファラルリクルーティングのような従業員参加型の採用計画も実行しやすくなるのです。人事は経営目標に対して精神的な旗印のような立ち位置でいることを忘れてはなりません。
厳しいという意見もあるでしょうが、本来人事とは会社において多大な予算を使う管理部門です。予算や時間にも限りがある中で常により効率的な施策を模索する必要があります。常に自分たちの動きが会社全てから見られているという意識を持つことが重要になるのかもしれません。